ニュートン流体と非ニュートン流体

流体, 流体力学 流体力学
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ニュートン流体と非ニュートン流体

一言で表すと、、

ニュートン流体は応力とひずみ速度の関係が線形で、粘度が一定の流体です。

一方、非ニュートン流体はその関係が非線形で、粘度が変化する流体です。

概要

流体の挙動を理解するためには、流体がニュートン流体か非ニュートン流体かを知ることが重要です。

ニュートン流体は単純で予測可能な挙動を示しますが、非ニュートン流体はその性質が複雑で多様です。

この記事では、これらの流体の違いについて詳しく解説します。

イメージ

  • ニュートン流体:
    水や空気のように、力を加えたときの応力がひずみ速度に比例する(ニュートンの粘性法則に従う)流体です。
  • 非ニュートン流体:
    ケチャップやスラリーのように、力を加えたときの応力がひずみ速度に依存し、粘度が変化する流体です。
ニュートンの粘性法則の詳細な説明はこちら

定義

ニュートン流体

ニュートン流体は、応力(τ)とひずみ速度(du/dy)の関係が線形である流体を指します。

ニュートン流体の粘度(η)は一定であり、以下の式で表されます。

$$
\tau = \eta \frac{du}{dy}
$$

​ここで、

  • τは剪断応力
  • ηは粘度
  • du/dyは剪断速度勾配

非ニュートン流体

非ニュートン流体は、応力とひずみ速度の関係が線形でない流体を指します。

非ニュートン流体の粘度はひずみ速度に依存し、一般的には以下のような式で表されます。

$$
\tau = K \left( \frac{du}{dy} \right)^n
$$

ここで、

  • Kは流体の一貫性指数
  • nは流体の流動型を示す指数
様々な非ニュートン流体の種類の説明はこちら

CAEにおける重要性

CAE(コンピュータ支援工学)での流体解析では、ニュートン流体と非ニュートン流体の違いが解析結果に大きく影響します。

ニュートン流体では粘度が一定であるため、モデルが比較的簡単ですが、非ニュートン流体では粘度が変化するため、より複雑なモデルが必要です。
これにより、解析結果がより現実的なものとなります。

物理的意味合い

  • ニュートン流体:
    粘度が一定であるため、流体の流れを予測しやすいです。
    一般的に、日常生活で触れる流体(例えば、水や空気)がこのカテゴリに入ります。
  • 非ニュートン流体:
    粘度がひずみ速度によって変化するため、流体の挙動が複雑です。
    これには、剪断に対する応答が遅れる流体(例:ケチャップ)や、剪断に応じて流動が変化する流体(例:スラリー)が含まれます。

まとめ

ニュートン流体と非ニュートン流体の違いは、流体の粘度が一定かどうか、またはひずみ速度に依存するかにあります。

ニュートン流体は粘度が一定で予測がしやすいですが、非ニュートン流体は粘度が変化し、より複雑な挙動を示します。

CAE解析においては、流体の特性に応じた適切なモデルを選ぶことが重要です。

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